製品・設備

サルでもわかるフィルター解説【3/3】外部式フィルター・オーバーフロー水槽のしくみ

アクアリウムに必要な基礎知識講座

サルわかシリーズフィルター解説【第3回目】

水槽を始めるのに、いったいどんなフィルターを使えばいいかわからない

という方に向けて

現在のアクアリウム界隈で

主に使用されている6種類のフィルターを

毎回2個ずつ解説していこうというこの企画、

今回で最後の解説となってます

前回までの解説を確認したい方は下記のリンクから追って読んでみてください。

特に第1回目では、解説にあたっての前提知識なども紹介しています

サルでもわかるフィルター解説【1/3】投げ込み式と底面式フィルターのしくみ こんにちはこつまるです。 この記事ではサルでもわかる水槽設備解説 略してサルわかシリーズと題しまして、初心者の方になるべく...
サルでもわかるフィルター解説【2/3】上部式・外掛け式フィルターのしくみ さぁ今回は アクアリウムに必要な基礎知識講座 サルわかシリーズフィルター解説【第2回目】 水槽を始めるのに、いった...

 

さぁ今回はこちら

  • 外部式フィルター
  • オーバーフロー水槽

これらを紹介していこうと思います。

外部式フィルター

オーバーフロー水槽

 

オイオイなんだその最後のやつは、オーバーフロー水槽ってフィルターじゃないじゃん!

と、思った方もいるかもしれません。

これに関しては構造が少し特殊なので後で詳しく解説をします。

フィルターの仕組みとポンプの揚力について

まずどのような仕組みで動いているのか確認していきましょう。

外部式フィルターの図解

外部フィルターは主に水槽の下側に設置するフィルターです

一度落下させた水を濾過槽に流して、ポンプの揚力で水槽内に水を戻します

オーバーフロー水槽の図解

水の流れは外部式フィルターと似ています

しかし、外部式フィルターと違いホースで繋がっているのではなく上層・下層と水槽そのものが区画分けされていて、水槽に直接開けられた穴から配管によって連結しています。

上層部は通常の水槽と同じ飼育エリア

下層部は全体がろ材のストック場所となっています。

ポンプの揚程について

フィルター本体に組み込まれているポンプの大きさによって、水を送り込む力には限界値があります。

水槽の下に収納して使うフィルターの場合は、上に設置されている水槽までポンプの力を使って水を持ち上げなければなりません。

要は「この高さ以上に水槽を設けないでね!」という目安が存在します。

これをアクアリウムでは主に「揚程(ようてい)」と言って、設定された揚程値以上の高さに水槽を設置してしまうと正常に水の循環が行われません。

ご自身の水槽設置の環境と水槽台の高さは十分考慮してフィルター選びを行いましょう。

 

外部式フィルター・オーバーフロー水槽のレビュー

それでは各フィルターの詳細を見ていきましょう

外部式フィルターのスペック

外部式フィルター

GEX メガパワー6090

価格:9000円程度

特徴:呼び水いらず、音も静か

”画像引用:超大手アクアメーカーGEX様より”

物理ろ過能力
7
生物ろ過能力
9
ビジュアル性
7
メンテナンス性
6

熟練アクアリスト御用達のフィルタータイプです

タンク容量もしっかりと確保されているため、物理ろ過・生物ろ過、共にかなりの高水準にまとまっています。

主なメリットとしては

  • 強力な生物ろ過能力がある
  • 配管が水景を邪魔せず、スッキリ
  • 静音性がバッチリ、寝室にも置けるほどに静か
  • Co2が抜けにくい構造で、水草育成に適している

ハッキリ言って、かなり優秀なフィルターの部類です。

ろ材のタンク容量がかなりあって、水質の浄化能力に優れ、水流やポンプの音もほとんど聞こえないため、家のどこに設置しても静かに稼働させる事ができます。

上部フィルターのようにバシャバシャと水が跳ねないため、水草育成に重要なCo2が抜けにくい事も特徴です。

ん?Co2?

と思った方もいるとは思いますが、なんとなくそういうものだと思っていてください。

Co2は、本格的な水草育成を始めたい場合にとても重要な要素となってきますので、使用する濾過装置を選択する時はこの外部フィルターほぼ1択となってくるでしょう。

さらにパイプなどはガラス製の物に変えて、配管すらもオシャレに飾る事もできます。

様々なろ材を自分のお好みで選択でき、予備部品や拡張パーツも多く出回っていてカスタマイズ性も高く、ぶっちゃけ全てのアクアリストにおすすめできる非常に優秀なフィルターです。

かなりのべた褒めをしていますが、次にデメリットを探っていきましょう

  • 他のフィルターに比べて高価
  • 物によっては交換パーツも割高
  • しっかりとした置き場所を確保しなければいけない

まず、その強靭な濾過能力とは裏腹に他のフィルターと比べて大きなサイズがネックです。

水槽の真横における種類も一部ありますが、基本的には設置場所を水槽の真下に設けるタイプのフィルターで、専用の水槽台を使用することが推奨されています。

さらに、なんといっても初心者にとっては、導入コストが高い事が非常にネックとなってきます。

一般的な60cm水槽用でも一台設置するのに1万円前後かかってしまい、他のフィルターに比べて購入のハードルが高いのも確かです。

正規品、互換品問わずオプションパーツや交換部品が様々な形で販売されていて、内部の各部品は長持ちで強靭なものが多いですが、シャフトというポンプ内の芯棒1本だけで千円ほどかかったり、ガラス製の給排水パイプを別途用意すれば追加で数千円必要になりますし、各パーツの割高感も少々否めません。

とはいえ、逆に言えばこのフィルターは自分の思い通りにそれぞれのパーツをカスタマイズできるという事なので、透明感にこだわったビジュアル重視の水草水槽を作りたければ必ずと言っていいほど候補に挙がるフィルターです。

何よりも高い値段に見合った水質浄化性能ですので、資金に余裕のある人は購入する価値が十分にあるフィルターと言えるでしょう。

オーバーフロー水槽のスペック

オーバーフロー水槽

GEX グラステリアAGS

価格:14000円程度

特徴:水槽一体型、音も静か

”画像引用:超大手アクアメーカーGEX様より”

物理ろ過能力
9
生物ろ過能力
10
ビジュアル性
6
メンテナンス性
8

あまり一般ではお目にかかれない構造をしていると思います。

メリットとデメリットを見ていきましょう。

  • フィルター界、最強クラスの水質浄化能力
  • ろ材のカスタマイズ、交換などのメンテナンスも自由自在
  • 水量を追加で確保できるので水質悪化が緩やか、大型魚・過密水槽にも対応できる

 

まず特筆すべきは圧倒的な水質浄化能力

複数の種類を在庫として、生体を大量に抱える熱帯魚プロショップも御用達の濾過装置です

以前の記事で「フィルターは水質浄化バクテリアの家」という事を解説しましたが、このフィルターのろ過槽はまさに水槽のようなどデカいサイズ、今までに紹介したどんなフィルターよりも生物ろ過・物理ろ過共に優れています。

知識ゼロでもザックリわかる、水槽のバクテリアを増やす方法 あなたは水槽にトラブルがあった時、SNSなどで質問をして諸先輩がたにこんなセリフを言われた事ありませんか?   「バクテリ...

次にデメリットです

  • 設備費用がかなり高い
  • ガラスに穴をあけて配管を通すので水槽の使いまわしが不可能
  • サイズが大きくなりがちで、リセールに難がある

水槽に水槽が合体している構造になりますので、当然費用もどデカいです。

また、パイプによって上下の水槽を直接繋いでいるので分解しての中古出品が非常に困難です。

水質浄化性能は他のフィルターなんて比べ物にならないくらいに優れていますが、取り回しやリセールの面から見ると大型の魚や大量の生態を飼育するための玄人向け水槽(フィルター)と言ったところでしょうか。

外部フィルター・オーバーフロー水槽まとめ

最後にまとめです

  • 外部フィルターは濾過能力が優秀で水草水槽向け
  • 導入コストはそれなりにかかるが、値段に見合った十分な性能が期待できる
  • オーバーフロー水槽最強の水質浄化能力を有した濾過装置
  • 能力自体はとても優秀だが、導入の敷居が高いのでプロショップなどの玄人向け

 

全3回にわたってご紹介した

アクアリウム用の濾過フィルター解説

いかがだったでしょうか?

現在のアクア界隈で主流となっているフィルターは

これでほとんど網羅できたかと思います。

極論を言ってしまえば、たとえどんなフィルターであっても

生体の飼育はできますし、水草の育成は可能です。

しかし、それぞれのフィルターに得意分野があって

効率の良い育成法というのは必ず存在します。

あとは予算と、水槽の目的に応じて

適切なフィルターをあなた自身で選択してみて下さい。

この記事が少しでも

あなたのアクアリウムライフに

お役に立てればこれ幸いです。