【サルでもわかる】外部式フィルター・オーバーフロー水槽のしくみ【水槽フィルター解説】

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こんにちは、こつまるです

今回はアクアリウムに必要な基礎知識講座
サルわかシリーズフィルター解説【第3回目】です

水槽を始めるのに、いったいどんなフィルターを使えばいいかわからない

という方に向けて

現在のアクアリウム業界で主に使用されている6種類のフィルターを毎回2個ずつ解説していこうというこの企画、今回で最後の解説となってます。

前回までの解説を確認したい方は下記のリンクから追って読んでみてください。

特に第1回目では、解説にあたっての前提知識なども紹介しています

 

さぁ今回はこちら

  • 外部式フィルター
  • オーバーフロー水槽

これらを紹介していこうと思います。

外部式フィルター

オーバーフロー水槽

 

オイオイなんだその最後のやつは、オーバーフロー「水槽」ってフィルターじゃないじゃん!

と、思った方もいるかもしれません。

これに関しては構造が少し特殊なので後で詳しく解説をします。

目次

フィルターの仕組みとポンプの揚力について

まずどのような仕組みで動いているのか確認していきましょう。

外部式フィルターの図解

外部フィルターは主に水槽の下側に設置するフィルターです
一度落下させた水を濾過槽に流して、ポンプの揚力で水槽内に水を戻します

オーバーフロー水槽の図解

水の流れは外部式フィルターと似ています

しかし、外部式フィルターと違いホースで繋がっているのではなく上層・下層と水槽そのものが区画分けされていて、水槽に直接開けられた穴から配管によって連結しています。

上層部は通常の水槽と同じ飼育エリア
下層部は全体がろ材のストック場所となっています。

ポンプの揚程(ようてい)について

フィルター内部に組み込まれているポンプの大きさによって、水を送り込む力の強さにも限界値があります。

これをアクアリウムでは主に「揚程(ようてい)」と言って、明記された揚程値以上の高さに水槽を設置してしまうと正常に水の循環が行われません。

要は「この高さ以上に水槽を設けないでね!」という目安が存在するので、ご自身の水槽設置の環境と水槽台の高さを十分考慮してフィルター(ポンプ)選びを行いましょう。

外部式フィルターのメリット・デメリット

メリット

デメリット

強力な生物ろ過能力がある

他のフィルターに比べて高価

配管が水景を邪魔しない

物によっては交換パーツも割高

静音性が高い

ある程度、置き場所の確保が必要

Co2が抜けにくい構造

ハッキリ言って、かなり優秀なフィルターの部類です。

ろ材のタンク容量がかなりあって、水質の浄化能力に優れ、水流やポンプの音もほとんど聞こえないため、家のどこに設置しても静かに稼働させる事ができます。

上部フィルターのようにバシャバシャと水が跳ねないため、水草育成に重要なCo2が抜けにくい事も特徴です。

Co2ってなんだ?と思った方もいるとは思いますが、なんとなくそういうものだと思っていてください。

Co2添加について詳しく知りたい方はこちらの記事を確認しましょう。

Co2は、本格的な水草育成を始めたい場合にとても重要な要素となってきますので、使用する濾過装置を選択する時はこの外部フィルターほぼ1択となってくるでしょう。

さらにパイプなどはガラス製の物に変えて、配管すらもオシャレに飾る事もできます。

様々なろ材を自分のお好みで選択でき、予備部品や拡張パーツも多く出回っていてカスタマイズ性も高く、ぶっちゃけ全てのアクアリストにおすすめできる非常に優秀なフィルターです。

次にデメリットになります

まず、その強靭な濾過能力とは裏腹に他のフィルターと比べて大きめのサイズがネックです。

水槽の真横における種類も一部ありますが、基本的には設置場所を水槽の真下に設けるタイプのフィルターで、専用の水槽台を使用することが推奨されています。

さらに、なんといっても初心者にとっては、導入コストが高い事が非常にネックとなってきます。

一般的な60cm水槽用でも一台設置するのに1万円前後かかってしまい、他のフィルターに比べて購入のハードルが高いのも確かです。

正規品、互換品問わずオプションパーツや交換部品が様々な形で販売されていて、内部の各部品は長持ちで強靭なものが多いですが、シャフトというポンプ内の芯棒1本だけで千円ほどかかったり、ガラス製の給排水パイプを別途用意すれば追加で数千円必要になりますし、各パーツの割高感も少々否めません。

とはいえ、逆に言えばこのフィルターは自分の思い通りにそれぞれのパーツをカスタマイズできるという事なので、透明感にこだわったビジュアル重視の水草水槽を作りたければ必ずと言っていいほど候補に挙がるフィルターです。

何よりも高い値段に見合った水質浄化性能ですので、長期的にアクアリウムをやる方で資金に余裕のある人は購入する価値が十分にあるフィルターと言えるでしょう。

オーバーフロー水槽のメリット・デメリット

メリット

デメリット

フィルター界、最強クラスの水質浄化能力

設備費用が非常に高い

ろ材の置き場所がデカい、カスタマイズや交換などのメンテナンスも自由自在

ガラスに穴をあけて配管を通すので水槽の使いまわしが不可能

水量を追加で確保できるので水質悪化が緩やか、大型魚・過密水槽にも対応できる

サイズが大きくなりがちで、リセールに難がある

まず特筆すべきは圧倒的な水質浄化能力

様々な生体を大量に抱える熱帯魚プロショップも御用達の濾過装置です

以前の記事で「フィルターは水質浄化バクテリアの家」という事を解説しましたが、このフィルターのろ過槽はまさに水槽のようなどデカいサイズ、今までに紹介したどんなフィルターよりも生物ろ過・物理ろ過共に優れています。

次にデメリットですが、このフィルターは上側の水槽と濾過用の水槽が合体している構造になりますので、当然費用も非常にデカいです。

また、パイプを使って上下の水槽を直接繋いでいるので、分解しての中古出品が非常に困難です。

水質浄化性能は他のフィルターなんて比べ物にならないくらいに優れていますが、取り回しやリセールの面から見ると大型の魚や大量の生態を飼育するための玄人向け水槽(フィルター)と言った位置づけになります。

外部フィルター・オーバーフロー水槽まとめ

最後にまとめです

  • 外部式フィルターは濾過能力が優秀で、音も静かな水草水槽の定番フィルター。
  • 導入コストはそれなりにかかるが、値段に見合った十分な性能が期待できる。
  • オーバーフロー水槽は最強の水質浄化能力を有した濾過装置。
  • 能力自体はとても優秀だが、導入の敷居が高いのでプロショップなどの玄人向け

 

全3回にわたってご紹介したアクアリウム用の濾過フィルター解説いかがだったでしょうか?

現在のアクア界隈で主流となっているフィルターはこれでほとんど網羅できたかと思います。

極論を言ってしまえば、たとえどんなフィルターであっても生体の飼育はできますし、水草の育成は可能です。

しかし、それぞれのフィルターに得意分野があって効率の良い育成法というのは必ず存在します。

あとは予算と、水槽の目的に応じて適切なフィルターをあなた自身で選択してみて下さい。

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